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まどか☆マギカ、いい最終回でした。月並みな言葉でしか表現できない自分に自己嫌悪しそうなくらいにw
やっぱりどんでん返しのある話はいいですよね。それまでの話数で語られてきた絶望の度合いが大きければ大きいほど、解消した時のカタルシスも比例して大きくなりますから。
10話、11話と続いて、ラストの12話。最終的にキュゥべえの奇跡に頼る形にはなりましたが、でも要は何を願うかが問題なんですよね。まどかはこれを、過去、未来、全ての魔法少女の為に使った、と。
最終話で心の底からすげぇと思ったのは、契約の直前にまどかが言った「ほむらの想いは無駄にしない」がきちんと果たされている、ということ。
キュゥべえ曰く、「宇宙のルールそのものを改変する途方も無い願い」であるまどかの願いを叶える為には、それと同じ程に「途方も無い因果律」が必要で。
その途方も無い因果律は、ほむらが幾多の世界でまどかの為に行動した結果がまどかへもたらしたものなんですから。
ほむらがやってきた事は、決して無駄ではなかったのだと、まどかは証明したんですね。
さやか、マミさん、杏子の復活も喜ばしい限りです。最終的にはまどかを忘れてしまうものの、それも覚悟の上でのまどかの願いですから。
あと、勘違いしそうになりましたが、恭介の演奏を見ていたさやかは、まどかによって「一度復活した後、限界以上の力を使ったために消滅したさやか」だったんですよね。
魔女が居た世界の、「魔女化して死を迎えたさやか」は既にまどかによって救われていて、それとは別で魔法少女になったさやかが、戦いによって限界以上の力を出したことによって死去してしまった、と。ちょうど、9話で杏子がやった自爆と同じ事をしたのだと推測できます。
恭介がバイオリンのテストを受けた時に席で彼を見ていたのは、「魔女化して死去したさやか」ではなく、あくまで「自分の意思で限界以上の力を出して死を迎えたさやか」ということですね。
恭介と仁美がくっついたのはまぁ、ノーコメントですが、さやかが納得しているからいいんじゃないかな、とも思います。さやか、恭介、仁美のフォローを入れてくれたのは、個人的には凄く嬉しかったり。
そして、虚淵玄というシナリオライターの巨匠が、自身の性質すら演出に加えているのもやっぱすげぇと思いました。
彼の過去の功績がユーザーに与えているイメージって、まぁ、大雑把に一言で表すならBADENDなわけですよ。
経緯、そしてキャラの行動が裏目裏目へ向かってしまうようなイメージ。愛憎劇を描写していくのがとても上手い方です。
事実、まどか☆マギカにおいては、美樹さやかにそのイメージが強かったと思います。(さやかに限らずほとんどのキャラに「行動に伴う結果と裏目」がありましたが)
で、まぁそれがどうした、って話に戻りますが。
まどかが願いを叶えた後、黒い彗星のようなものが「願いの対価による呪い」として現れました。
あれが現れた瞬間、「あぁ、やっぱり虚淵は落とすのか」って誰しも考えたと思うんですよ。彼のシナリオを知っている人であればあるほど、絶対そういう考えが脳裏に浮かぶと思うのです。私もそう思いました。
だからこそ、その後まどかが彗星を浄化するシーンが映える映える。
正直、最終回で一番鳥肌が立ったシーンでした。
記事を書いてる今、思い出してまた鳥肌が立ちました。
アレは、間違いなく虚淵玄というシナリオライターが、自身の性質というか、シナリオの動きを完璧に理解しきった上で、「どんでん返しを落としてからのどんでん返し」を狙って筆を走らせたものだと思います。
自分のことなんだから理解できて当たり前だろ、と言うかもしれませんが、断言します、あの演出は虚淵玄氏以外の人には絶対に真似できません。
彼だったからこそ、彗星を浄化するまどかはあそこまで映える存在になったのだと確信しております。
以前、虚淵氏は自身の書くシナリオをバッドエンドへ向かわせてしまう事を筆を折る事すらいとわない思いで悩んでいた、という話がありました。Fate/Zeroが立ち直るきっかけになったともあります。(wikipediaより)
そして、まどか☆マギカで、彼はそれをもう完全に克服したと言ってもいいと思います。
それほどに、彗星浄化シーンは強烈で、圧倒的でした。今までの「虚淵玄」があったからこそ、まどか☆マギカはあそこまで素晴らしい演出の効果を得たのだと思います。
流石の一言しか浮かびません。流石です、虚淵さん。
そして、それを映像化するシャフトにもお見事としか言い様がありません。化物語の時にも思いましたが、所謂「シャフト臭」と呼ばれているあの独特の演出は、私個人としては大いにアリなので、今回まどか☆マギカの世界を描いたのがシャフトでほんとうによかったと思います。魔女の演出を筆頭に、作品にも非常にマッチングしていたと思います。
そんなわけで、純粋に面白く、そして色々と学ぶものも多いアニメでした。
まどか☆マギカ、最高です。